【4月21日 AFP】(更新、写真追加)米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが白人警官に首を圧迫され死亡した事件の裁判で、陪審は20日、殺人などの罪に問われた元警察官デレク・ショービン(Derek Chauvin)被告(45)に対し有罪評決を下した。

 ショービン被告は昨年5月25日、手錠をかけられたフロイドさんの首に膝を押し当てて死亡させたとして、第2級殺人、第3級殺人、過失致死の計3件の罪に問われていた。

 女性7人、男性5人で構成され、多様な人種からなる陪審は評決で、すべての罪について全員一致で有罪とした。このうち最も重い第2級殺人の最高刑は禁錮40年。公判は3週間にわたり続いたが、19日の結審からは2日以内のスピード評決となった。

 評決を受け、フロイドさんの支持者らは歓喜の声を上げた。フロイドさん遺族の代理人弁護士ベン・クランプ(Ben Crump)氏はツイッター(Twitter)への投稿で、「痛ましくも、正義がようやくジョージ・フロイドさんの家族にもたらされた。この評決は歴史の転換点であり、法執行機関への責任追及が必要だという明確なメッセージでもある」と表明した。

 事件では、目撃者が撮影した動画にフロイドさんが9分以上、首に膝を押し当てられ「息ができない」と繰り返し訴える様子が映っていた。この事件を機に、人種差別に抗議する運動が世界中に広がった。(c)AFP