【4月20日 AFP】英国は現金の代わりに使用できるデジタル通貨の創設を検討している。リシ・スナク(Rishi Sunak)財務相はこの構想を「ブリットコイン」と呼んだ。

字幕:ビデオグラフィック「ビットコインの世界」

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で対面での接触が避けられる中、現金決済の比率は減少しており、銀行を介さないオンライン決済を可能にするデジタル通貨の創設を検討している国もある。

 中央銀行のイングランド銀行(Bank of England)と財務省は19日、英国版「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の創設を視野にタスクフォースを設立すると発表した。

 イングランド銀行は、「CBDCは本銀が発行し、家庭や企業が利用できる新形態のデジタル通貨だ」と述べ、「現金や銀行預金に取って代わるものではなく、併存するものだ」と発表した。

 スナク財務相はこの発表を掲載したツイートに対し、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(Bitcoin)をもじり「ブリットコイン?」と反応した。

 デジタル通貨は、価値を保証する中央集権的な発行主体や管理者が存在しない暗号資産と異なり、中央銀行に発行・管理される。

 イングランド銀行によると、CBDCタスクフォースは公開討論を行って「CBDCの設計・導入・運用に関する現実的課題」や、データやプライバシーへのデジタル通貨の影響について検討する。(c)AFP