【4月20日 AFP】(写真追加)ハイブリッド車の草分け的メーカーであるトヨタ自動車(Toyota Motor)が19日、上海モーターショー(Auto Shanghai 2021)で電気自動車(EV)のフルラインアップ化とグローバル展開の計画を発表した。

 トヨタは、新たに電気自動車(EV)シリーズ「bZ(ビーズィー、Beyond Zeroの略)」を発表。2025年までに7車種を導入するとした。

 トヨタZEVファクトリー本部長の前田昌彦(Masahiko Maeda)氏は、同社の方針として、ニーズがそれぞれ異なる顧客に乗りたいと思う車を選んでもらうことで電動車が普及し、CO2排出量の削減につながっていくことから「電動車をフルラインアップでそろえるべき」との考えを明らかにしている。

 近年、ステランティス(Stellantis、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ〈FCA〉と仏グループPSAが経営統合した企業グループ)、ルノー(Renault)と日産自動車(Nissan Motor)、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード(Ford)、韓国の現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)と起亜自動車(Kia Motors)、中国の吉利汽車(Geely Automobile)など、大手自動車メーカーはEVに移行する計画を相次いで発表している。

 一方のトヨタはこれまで、ラインアップの多くをハイブリッド車が占め、中国以外で販売しているEVは、ミニバンの「プロエース(ProAce)」や超小型車「C+pod」など、わずかな車種しかなかった。

 bZシリーズの第1弾の車種については、特徴や価格は発表されていないが、2022年半ばまでには発売される予定。同シリーズはまず日本と中国で製造されるが、欧州工場での製造もあり得るとトヨタ・モーター・ヨーロッパ(Toyota Motor Europe)のマット・ハリソン(Matt Harrison)最高経営責任者(CEO)は述べている。

 同氏によれば、トヨタの高級車「レクサス(Lexus)」についても、今後数か月以内に新たなEVラインアップの発表が行われる見通しだ。(c)AFP