【4月20日 Xinhua News】中国宅配大手の申通快逓(STOエクスプレス)はこのほど、2021年第1四半期(1~3月)の損益が7千万~1億元(1元=約17円)の赤字になる見込みと発表した。前年同期は5836万1300元の黒字だった。同社は赤字転落の理由について、主に市場の変化と関連投資・支出が業績を圧迫したためと説明した。

 同社によると、第1四半期は市場競争が激化し、宅配料金が低水準で推移した。春節(旧正月)連休中も休まずサービスを提供したことに加え、移動自粛という政府の呼びかけに応え、従業員や配達拠点、配達員に連休中の手当を支給したことが、支出を膨らませた。

 配達ネットワーク全体の能力を向上させるため、同社は資本的支出を増やし、宅配便の取扱能力の強化を図ってきたが、第1四半期の業務規模が予想に及ばず、生産性の低下や1件当たりのコスト増を招いた。今後、取扱件数の増加や生産性の向上、1件当たりのコスト削減に伴い、スケールメリットが表れる見通しという。

 ほかにも同社は、第1四半期に資金調達を強化し、銀行からの融資が増え、財務費用が増大した。今後は資金調達ルートを多様化して融資構造を改善し、融資コストを削減する計画とした。(c)Xinhua News/AFPBB News