【4月20日 AFP】計画が正式発表されたサッカー欧州スーパーリーグについて、大会の初代会長に指名されたレアル・マドリード(Real Madrid)のフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長は20日、創設の目的はサッカーを救済するためだと述べた。

 欧州スーパーリーグをめぐってはこの前日、レアルに加えてリバプール(Liverpool FC)やマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)、アーセナル(Arsenal)、チェルシー(Chelsea)、マンチェスター・シティ(Manchester City)、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)、FCバルセロナ(FC Barcelona)、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)、ユベントス(Juventus)、ACミラン(AC Milan)、インテル(Inter Milan)の計12クラブが参加を表明した。

 欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)に対抗してつくられるこの大会は、創設メンバーとして他に3クラブが追加されるほか、毎年5チームが予選を経て参加することになっており、可能な限り早期にシーズンを開始する予定であるという。

 ペレス会長はスペインのテレビ番組「エルチリンギート(El Chiringuito)」に対して、「サッカーは変化し続け、時代に適応していく必要がある。サッカーは興味を失われ始めている。どうにかしなければならない」と話し、「サッカーは唯一無二のグローバル競技である。テレビは時代に適応して変化しなければならない。われわれは、なぜ16歳から24歳の若者たちが、もはやサッカーに興味をなくしているのか考える必要がある」と続けた。

 その上で「試合のクオリティーが落ちていることに加え、他に楽しめるプラットフォームがある。サッカーは変化が必要だ」との認識を示し、「欧州の一部クラブが求めているのは、どうにかしてこの競技をもっとワールドワイドな魅力があるものにすることだ」と強調した。

 UEFAはこの大会に参加したチームは、今後同連盟主催の大会に出場できなくなるとしているが、レアルは今季のチャンピオンズリーグで4強に残っている。

 ペレス会長はこれに対し「独占と資産を混同している人たちの脅しだ」とし、「レアル(マドリード)がチャンピオンズリーグから追放されることは絶対にない。シティも、どのチームもだ。そんなことは起こらない。法的な理由には触れたくないが、実現しない。ありえないことだ」と語った。

 またUEFAは、所属選手が自国の代表チームでプレーすることができなくなる可能性もあるとしている。

 ペレス会長は続けて「そんなことは起こりはしないのだから、どの選手も冷静でいられる」と語った。

「UEFAは独占企業であり、透明性を確保しなければならない。UEFAはその歴史の中で良いイメージを持っていない。対話にオープンでなければならないし、脅迫的ではいけない」 (c)AFP