【4月20日 Xinhua News】中国は今年第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP)が大まかな計算で、24兆9310億元(1元=約17円)で、前年同期比18・3%増、前期比0・6%増、19年同期比10・3%増となり、2年平均5・0%増で、穏健なスタートを実現した。国家統計局がこのほど、データを発表した。

 国家統計局の劉愛華(Liu Aihua)報道官は、国務院新聞(報道)弁公室の記者会見で、第1四半期、経済は安定の中で強さが増し、安定の中で上向き、生産・需要が拡大し、市場活力が高まり、雇用と物価が安定し、民生保障が力強く、好スタートを切ったと説明した。

 データによると、中国の生産は農業生産が全体的に安定し、豚の生産能力が顕著に回復した。全国の一定規模(年商2千万元)以上の工業企業の付加価値額は前年同期比24・5%増、前期比2・01%増で、2年平均6・8%増となった。サービス業に回復的成長が見られ、市場の予想が上向いた。

 需要をみると、社会消費財小売総額が10兆5221億元で、前年同期比33・9%増、前期比1・86%増、2年平均4・2%増となった。全国ネット小売額は2兆8093億元で、前年同期比29・9%増、2年平均13・5%増となった。全国の固定資産投資は着実に回復し、ハイテク産業と民間の投資が比較的高い伸びとなった。モノの輸出入総額は8兆4687億元で、前年同期比29・2%増となった。うち民営企業の輸出入の全体に占める割合が46・7%で、前年同期を4・4ポイント上回った。

 このほか全国消費者物価が前年同期並みで、生産者物価が前年同期に比べて上がった。雇用情勢は全体的に安定し、全国都市部新規就業者が297万人だった。個人の可処分所得は平均9730元で、物価要因を除いた実質で13・7%増、2年平均4・5%増となった。農村住民の収入の伸びが都市部を上回った。

 劉氏はさらに次のように述べた。新型コロナウイルスが依然として世界中にまん延し、国際環境が複雑に錯綜(さくそう)し、比較的高い不確実性、不安定性が存在する。国内経済回復の基礎がまだ固まっていない。長期間存在する構造的矛盾が依然顕著で、また発展の中で新たな情勢、問題が見られる。今後、マクロ政策の連続性、安定性、持続可能性を保ち、改革、開放、革新を深め、経済の合理的レンジでの推移を維持し、経済の質の高い発展を着実に推進する。(c)Xinhua News/AFPBB News