【4月17日 AFP】2022年サッカーW杯(2022 World Cup)を開催するカタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・サーニ(Mohammed Bin Abdulrahman al-Thani)外相は16日、大会の観客全員が新型コロナウイルスワクチンを接種した上で観戦できるようにするべく、ワクチン製造会社と交渉中であると明らかにした。

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 カタールではワクチンの集団接種が進んでいるにもかかわらず、ウイルスの感染者と死者の数が再び急増しており、全土にロックダウン(都市封鎖)の措置を取ることを余儀なくされている。

 ムハンマド外相は、インド・ニューデリーのシンクタンク、オブザーバー・リサーチ・ファウンデーション(Observer Research Foundation)が主催する国際会議「ライシナ対話(Raisina Dialogue)」にバーチャル形式で出席し、「どうすればW杯の参加者全員がワクチンを受けられるのか、現在ワクチン供給社に対して交渉と話し合いを行っている」と明かした。

 さらに、「W杯の参加者全員にワクチンを供給するためのプログラムを開発している」と補足し、「できれば新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のない大会を開催したい。そして、パンデミック(世界的な大流行)の収束が始まり、ウイルスが消滅していくことも願っている」と述べた。

 まだ国際的に承認または認定されたワクチン接種の証明システムはないものの、カタール航空(Qatar Airways)を含めた湾岸諸国の航空会社の間では、国際航空運送協会(IATA)が提案するデジタル健康証明書「IATAトラベルパス」の導入が広まっている。(c)AFP