【4月17日 AFP】スリランカ・コロンボ(Colombo)のホテル内に設けられた博物館に、英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の夫フィリップ殿下(Prince Philip)がかつて所有したクラシックカーが展示されている。

 フィリップ殿下は、海軍の一員としてコロンボに駐留していた1940年、英自動車メーカーのスタンダード(Standard)の1935年式ナイン(Nine)を、当時12ポンドで購入した。

 1950年代初めに、現在の所有者サンジーブ・ガーディナー(Sanjeev Gardiner)さんの父親がこの車を買い取った。現在は、ガーディナーさんが所有するゴールフェース・ホテル(Galle Face Hotel)で保管されている。

 ガーディナーさんによると、フィリップ殿下は50年代にスリランカを再訪した際、この車と再会。その際殿下は、この車が自分で初めて買った車だと明かし、「ブレーキが利きますように。当時は利かなかった」と語ったとされる。

 ゴールフェース・ホテルはスリランカで最も歴史あるホテルの一つ。同車を囲うように博物館を設置し、宿泊者や観光客に喜ばれてきた。

 9日に99歳で亡くなったフィリップ殿下は生前、車の愛好家として知られ、自ら運転することを好んだ。だが2019年、運転中に衝突事故を起こし、車は横転、2人が負傷したことを受けて、97歳で免許を返納した。

 17日の葬儀では、殿下自らが設計に関わったランドローバー(Land Rover)・ディフェンダー(Defender)の特別仕様車が、ウィンザー城(Windsor Castle)までひつぎを運ぶ。(c)AFP/Amal JAYASINGHE