【4月16日 AFP】英国放送協会(BBC)は15日、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の夫フィリップ殿下(Prince Philip)の死去を受けての放送中止や番組変更に関する苦情が11万件近くに上ったと明らかにした。

 フィリップ殿下が9日に99歳で死去したことを受け、公共放送のBBCは主要チャンネルのBBC OneBBC Twoの全番組を変更し、同時に同じ追悼番組を放映した。BBCのラジオ局も編成を変更してニュース番組を放送した。

 BBCが隔週で発表している苦情報告によると、フィリップ殿下死去をめぐる報道に関する苦情は15日までに10万9741件。うち10万4010件は11日までに寄せられた。多くはBBCのウェブサイトにあるオンラインフォーム経由だった。

 これを受けてBBCは、放送スケジュールへの影響について「一部の視聴者が不満を抱いている点は認識している」と発表。「慎重な検討を経ずにこのような変更を行うことはなく、今回の決定は国家的に重要な瞬間にBBCが国民的放送局として果たす役割を反映したものだ」と説明した。

 今回の特別編成に寄せられた苦情は、BBC史上最多とみられる。

 他の放送局も殿下死去に当たってスケジュールを変更。関連番組一色となり視聴率は全体的に低下した。

 そうした中、民放のチャンネル4(Channel 4)は、殿下の一生を振り返るいくつかのドキュメンタリー番組を除きほぼスケジュール通りに放送したことで非難を浴びた。(c)AFP