【4月16日 Xinhua News】中国科学院南京地質古生物研究所は14日、中国と英国の古生物学者がミャンマーで見つかった約1億年前の琥珀(こはく)からこのほど、大量の花粉で構成された二つの昆虫のふん石(ふんの化石)を発見したと明らかにした。ふん石の近くからは花粉がついた昆虫の化石も見つかり、昆虫による被子植物の受粉が約1億年前に始まっていたことを示す証拠となった。

 今回の研究を主導した同研究所の蔡晨陽(Cai Chenyang)研究員によると、琥珀から昆虫とそのふんが見つかるのは非常に珍しく、今回も2万5千個以上の琥珀の中からこの琥珀を発見したという。

 琥珀に閉じ込められていた古代の昆虫は、花粉を食物とする現代の昆虫と姿がよく似ており、昆虫の周りやふんから見つかった花粉は、キク科やバラ科の植物の花粉に似ているという。これらの特徴は、このヒゲボソケシキスイ科の甲虫が約1億年前に高等被子植物の送粉を行い、その習性が現在まで続いていることを説明している。

 関連する研究成果は、4月に刊行された植物学雑誌「Nature Plants」に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News