【4月15日 AFP】ロシア下院は13日、債務者からの動物の差し押さえを禁じる法案を可決した。同国では、家具や不動産のように、動物も差し押さえの対象となっている。

 動物愛護団体「動物保護者同盟(Alliance of Animal Defenders)」のユーリ・カリエツキフ(Yury Koretskikh)会長は、「動物の差し押さえが可能なのは、まったくもって冒涜(ぼうとく)的だ」とAFPに語った。「生き物が金銭上の問題を解決するための質になってはならない」

 起草者らは法案の補足説明で、「動物の差し押さえを執行する当局や組織は、飼育に必要な人員や費用がないことが多い」と指摘した。「(これは)動物虐待という犯罪に当たる可能性がある」

 法案は動物を「物ではなく、苦痛などの感情を抱く生き物」と定義している。

 法案を支持したビャチェスラフ・ウォロジン(Vyacheslav Volodin)下院議長は動物の差し押さえ禁止について、「執行官が動物を連れ去った場合に起き得る悲劇を未然に防ぐ」と述べた。(c)AFP