【4月14日 AFP】米大リーグ(MLB)のクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)に所属する台湾出身の張育成(Yu-cheng Chang)が、サヨナラ負けにつながる送球ミスを犯した12日のシカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)戦の後、SNSで人種差別的なメッセージを受け取ったことを明かした。

 12日の試合では、両チーム同点で迎えた9回裏、内野手の張の封殺を狙った送球が走者に当たると、その間に別の走者が生還し、インディアンスが3-4のサヨナラ負けを喫した。

 すると、試合直後から張のもとへ人種差別的なメッセージが複数届いたという。張はメッセージが記された画像をツイッター(Twitter)に投稿し、「言論の自由は正しく使おう。コメントは前向きなものも、後ろ向きなものも全て受け入れるが、人種差別は絶対にダメだ」と書き込んだ。

「みなさんありがとう。愛している。アジア系へのヘイトをやめよう」

 米国では、この1年でアジア系に対する暴力が急増している。人権活動家は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を「中国ウイルス」と繰り返し呼んだことを原因に挙げている。

 張が受け取ったメッセージの中にも、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)と関連づけたものがあった。(c)AFP