【4月14日 AFP】男子テニスのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)が、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したため、モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2021)を棄権した。男子プロテニス協会(ATP)が13日に発表した。

 メドベージェフはATPを通じて「モンテカルロでプレーできず、非常に残念だ。今は回復に専念し、できる限り安全に、早くツアーへ復帰できることを楽しみにしたい」とコメントした。

 12日に陽性の判定が出たメドベージェフは、その前日にラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と練習していた。大会12勝目を狙うナダルが「濃厚接触者」にあたり、AFPは隔離の必要がないか大会主催者に連絡を取ったが、回答はなかった。

 ATPによればメドベージェフは隔離に入り、「大会医師とATPの医療チームが経過観察を続ける」という。メドベージェフは1回戦がシードで、2回戦はフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic、セルビア)とニコラス・バシラシビリ(Nikoloz Basilashvili、ジョージア)の勝者と対戦する予定だったが、すでに別の選手が組み込まれている。

 ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と同じく、モナコに住んでいるメドベージェフは、自宅の使用を許されており、その寛容さには疑問の声が出ている。他の選手は、大会側が用意したホテル内の厳しい隔離環境「バブル」内に滞在しており、ホテルと会場との行き来しか認められていない。

 メドベージェフは週末の時点で、「今週、自宅にいられる自分はすごくラッキーだ。この『バブル』時代にはすてきなことだよ」と話していた。ジョコビッチも、大会側が定めた対策に従って外出はしていないと強調しつつ、同じように自宅で過ごせる快適さを口にしていた。

 自宅を使っている選手は毎日、一方でホテル滞在の選手は数日に1回、新型コロナウイルスの検査を受けている。(c)AFP