【4月14日 AFP】イランは13日、ウランの濃縮度を60%に引き上げると宣言した。イランでは2日前、中部ナタンズ(Natanz)にある主要核施設で爆発が発生。同国は、敵対するイスラエルが同施設を攻撃したと非難している。

 オーストリアの首都ウィーンでは現在、3年前のドナルド・トランプ(Donald Trump)前米政権の離脱で崩壊の危機に陥った核合意の修復を目指した協議が続いており、今回のイランの発表は協議に影響する恐れがある。

 国営イラン通信(IRNA)によると、イラン政府は国際原子力機関(IAEA)に送った書面で「イランは60%濃縮を開始する」と伝えた。

 イランは核兵器開発を否定しているが、濃縮度の引き上げにより、同国は軍事利用が可能な濃縮レベル90%に近づき、核爆弾1個を製造するのに必要な時間「ブレークアウト・タイム」の短縮が可能となる。

 イランは2015年に主要国と結んだ核合意で、ウラン濃縮度の上限を3.67%にとどめると誓約。だが今年1月には、これを20%に引き上げていた。(c)AFP