【4月16日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)下城区(Xiacheng)の文暉街道にある流水西苑団地に、省内初の「景観式スマート地下ごみステーション」が誕生した。住民は24時間いつでも地上のごみ投入口にごみを捨てることができ、ごみは地下に管理されて自動的に消毒や脱臭、防火作業を行う。住民からは「ごみ捨てが楽になった上、景観上も良くなった」と好評を得ている。

 ごみステーションは3月23日から使用を開始。文暉街道調査研究員の黄志淵(Huang Zhiyuan)氏によると、ごみ投入口に住民が近づくと人感センサーで投入口のふたが開く仕組みで、捨てられたごみは地下のごみ箱で管理される。スイッチ1つで地下のごみ箱がせり上がるので、収集作業も特別な苦労はない。地下では2時間置きにノズルから脱臭剤を噴霧し、滅菌や感染予防の消毒剤もスプレーする。ごみがいっぱいになると赤外線センサーが探知。住民が誤って火のついたたばこの吸い殻を捨てる事態などを想定し、85度以上の熱さになると消火装置が作動する。

 浙江省都市管轄研究センターの毛燕武(Mao Yanwu)副所長はスマート地下ごみステーションの特徴について「地下型なのでごみが周囲に散らばることがなく、臭いや汚れも抑えられる。ステーションには街灯もあり、この場所が住民の社交場にもなる。ごみの投入口は資源ごみや不燃ごみなどに分類され、住民にごみ分別の習慣が浸透する」と話す。

 捨てられたごみから汚水が流れ、蚊やハエが発生するというような光景がなくなり、住民からは「とても満足」という声が寄せられている。団地に長く住む女性は「24時間いつでもごみが捨てられるのは便利だし、生ごみの臭いや汚れがなくなり、道を歩いても気持ちいい。新しい団地に訪れた気分です」と話す。

 文暉街道の担当者は「スマート地下ごみステーションの運用状況を管理し、住民の利便性や衛生面でさらにグレードアップを図っていきたい」と語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News