【4月13日 AFP】イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は、1-3で敗れた11日のマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦の後、孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)がSNS上で「嫌悪すべき人種差別的発言」の標的にされたことを受け、措置を講じるつもりだと表明した。

 トッテナムでは2-2の引き分けに終わった4日のニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)戦でもDFダビンソン・サンチェス(Davinson Sanchez)が人種差別を受けており、選手がこうした被害に遭うのは2試合連続となる。

 この日のユナイテッド戦で先制点をマークした孫は、エディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)がネットを揺らした直前にスコット・マクトミネイ(Scott McTominay)との接触によって顔を覆って倒れたことで物議を醸していた。

 結局カヴァーニの得点は認められず、ユナイテッドのオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督は試合後に孫を批判した。

 トッテナムは発表文の中で「またしても試合日に、選手の一人が嫌悪すべき人種差別的発言を受けた」と記した。

「この件は再びプラットフォーム側に報告されており、今後最も効果的な行動を決定するため、プレミアリーグと共に全面的な検討に着手することになる」

 サンチェスへの人種差別発言を受けてトッテナムは前週、「ソーシャルメディア・プラットフォームが措置を講じること」を求めていた。

 すでに態度を明確にしているクラブもあり、スコティッシュ・プレミアシップ(1部)王者のグラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)やイングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)のスウォンジー・シティ(Swansea City)とバーミンガム・シティ(Birmingham City)は9日、SNSへの投稿を1週間行わないと発表した。

 トッテナムのギャレス・ベイル(Gareth Bale)は、仮に大規模な運動になるならSNSのボイコットに賛成だと述べている。

 また、フランス代表の最多得点記録保持者であるティエリ・アンリ(Thierry Henry)氏も先月、プラットフォーム側が人種差別や嫌がらせ行為への対策を強化するまで全てのSNSの使用をやめると表明していた。(c)AFP