【4月12日 People’s Daily】「森林被覆率が24.1%に到達」「第14次5か年計画期間中には、GDPあたりのエネルギー消費と二酸化炭素排出量をそれぞれ13.5%と18%減らす」……今年の中国政府政策レポートではエコ発展指標に大きな関心が寄せられた。

「第13次5か年計画で生態環境の質を持続的に改善する基礎ができ、第14次5か年計画ではこれらの指標を国家的なノルマとします。中国が生態系を優先し環境に配慮する道を揺るぎなく歩むという決意を示したのです。経済の質の高い発展を推し進める上で、生態系や環境の犠牲と引き換えに一時的な経済成長を選ぶことはあり得ません」と、中国工程院会員であり、生態環境省環境計画院院長を務める王金南(Wang Jinnan)氏は語る。

 第13次5か年計画の時期に中国の環境汚染との闘いは全面的に前進し、主要な目標任務は完遂に近づいており、生態環境の質は明らかに改善している。青空が戻り、川の水はきれいになり、人々の美しい自然環境への期待は一歩ずつ現実となりつつある。

「生態環境を保護する中で民生福祉を増進させ、生態環境問題の解決を民生の優先分野にしたいのです」。河北省(Hebei)唐山市(Tangshan)の政治協商会議常務委員会・王連霊(Wang Lianling)副主席は語る。唐山市にとって大気汚染の解決は民生上の重大事業であり、2020年には市の全域で大気汚染環境基準を下回った日は249日に達し、2015年と比べて71日も増えた。

「生態環境の管理に引き続き力を入れ、環境の質を改善し続けることは、まさに民衆中心の発展という思想を体現したものになるでしょう」と、国家電網(State Grid Corporation)湖南省電力有限会社の孟慶強(Meng Qingqiang)社長は言う。湖南省では、10キロワットあたり5.1キロワットをクリーンエネルギーでまかなっている。

 今年、中央財政は汚染の防止と生態系の回復を拡大し続けることを支持した。なかでも大気汚染の防止資金には275億元を手配し、10%増となった。水質汚染防止資金には217億元が充てられ、10.2%増となった。

 実践が証明するのは、経済環境と環境保護はウィンウィンの関係にできるということだ。江蘇省(Jiangsu)生態環境庁の王天琦(Wang Tianqi)長官が指摘するのは、江蘇省で環境汚染によって生産を差し止められた企業は累計5万7000にのぼったが、関係産業の生産値は落ちておらず、環境保護措置が集中した鋼鉄業・医薬製造業の生産値はそれぞれ7.4%・13.1%増加したという。

 中国はエコな発展を恒常的に進め、経済の質の高い発展と生態環境のハイレベルな保護を同時に推進し、自然・産業・人々の生活の豊かさを並立させようと奮闘している。(c)People’s Daily/AFPBB News