【4月12日 AFP】ヨルダンのアブドラ・イブン・フセイン(King Abdullah II)国王は11日、異母弟のハムザ・ビン・フセイン(Hamzah bin Hussein)王子と共に公の場に姿を現した。国営テレビが放映した。2人が一緒に姿を見せたのは、ハムザ王子の謀略関与疑惑をめぐる危機が同国を揺るがして以降、初めて。

 2人はヨルダンの建国100年を記念した行事に出席。ハシミテ(Hashemite)王家一族が歴代国王の墓所を訪れた様子が公表された。

 王室はツイッター(Twitter)に、王族が墓前に立つ写真と共に「アブドラ国王、フセイン・ビン・アブドラ(Hussein bin Abdullah II)皇太子、(中略)ハムザ王子が故アブドラ1世(King Abdullah I)国王の墓所を訪問」と投稿した。王位継承者で軍服のフセイン皇太子を除き、全員が平服で出席した。

 資源に乏しく、紛争で荒廃する地域に位置するヨルダンは同日、建国100年の節目を祝福した。しかし王室の危機や新型コロナウイルスの流行が暗い影を落とした。

 ハムザ王子は英BBCが3日公表した動画で、自宅軟禁下に置かれたと主張し、政府が腐敗し不適格だと非難した。(c)AFP