【4月11日 AFP】20-21スペイン1部リーグは10日、第30節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)はFCバルセロナ(FC Barcelona)との伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」を2-1で制し、暫定首位に立った。

 カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の見事なヒールシュートとトニ・クロース(Toni Kroos)のFKで2点を先行したレアルに対し、バルセロナはオスカル・ミンゲサ(Oscar Mingueza)のゴールで1点を返すにとどまり、リオネル・メッシ(Lionel Messi)にとっては最後になる可能性があるクラシコで敗れた。

 この結果レアルはアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に勝ち点で並び、優勝争いは上位3チームが勝ち点1差の中にひしめき合う展開となった。けがでルイス・スアレス(Luis Suarez)を欠くアトレティコは、11日にレアル・ベティス(Real Betis)と対戦する。

 バルセロナとアトレティコがカンプ・ノウ(Camp Nou)での一戦を残している一方、直接対決の成績で両ライバルを上回るレアルは優勝候補の筆頭に躍り出ている。

 雨のアルフレッド・ディ・ステファノ・スタジアム(Alfredo Di Stefano Stadium)で行われた一戦は、両チームともに多くの決定機をつくり、何本ものシュートがゴールポストやバーを震わせ、最後はカゼミーロ(Casemiro)が退場処分を受けるなど、近年のクラシコの中でも屈指のエキサイティングな試合となった。

 後半アディショナルタイムのカゼミーロのファウルでFKを得たバルセロナだったが、メッシは自身45度目にして最後かもしれないクラシコで劇的な同点弾を決めることはできず、レアル戦では7試合無得点となった。

「われわれはまだ優勝争いの中にいる」と前を向いたバルセロナのロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督は、「同じくリーグ制覇を狙う相手との試合で敗れたが、われわれにはまだ8試合ある。最後まで戦う」と続けた。

 一方レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は、選手が「身体的に限界」であったと明かし、「難しい試合だった。前半は自分たちのものだったが、後半は苦しかった」と認めながらも、「3点目のチャンスを数多くつくったのでわれわれは勝利に値した」と振り返った。(c)AFP/Thomas ALLNUTT