【4月11日 AFP】(更新)男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第85回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2021)は10日、米ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club、パー72)で3日目が行われ、松山英樹(Hideki Matsuyama)が15番のイーグルなどでスコアを7ストローク伸ばし、後続と4打差の通算11アンダーで単独首位に浮上した。

 日本人男子初のメジャー制覇を目指す松山は、最後の8ホールで1イーグル、4バーディーと猛チャージを見せると、今大会初めてノーボギーでラウンドし、マスターズでは自己ベストとなる「65」をマークした。

 松山は通訳を介して「(メジャーで)トップで最終日を迎えるのは初めて」と話し、「しっかりと自分ができる準備をして、あしたのティータイムを迎えたい」と続けた。

 4打差の2位には通算7アンダーのジャスティン・ローズ(Justin Rose、イングランド)、ザンダー・シャウフェレ(Xander Schauffele、米国)、マーク・リーシュマン(Marc Leishman、オーストラリア)、ウィル・ザラトリス(Will Zalatoris、米国)の4人が並んだ。カナダのコーリー・コナーズ(Corey Conners)が同6アンダーの6位、メジャー3勝のジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)が同5アンダーの7位につけた。

 ラウンド途中には嵐による1時間半近い中断が入り、強風は収まって、硬く速かったコースも雨にぬれて柔らかくなった。これで遅くなったグリーンは逆にラインを読みにくくしたが、その中で松山はしっかりとコースに適応し、アドバンテージを存分に生かした。松山は「(再開後は)グッドショットが続いたので良かった」と話している。

 2017年のブリヂストン・インビテーショナル(Bridgestone Invitational 2017)を最後に米ツアー勝利がない松山は、同年の全米オープン選手権(2017 US Open Championship)準優勝を含め、メジャーで7回トップ10に入っている。

 優勝すれば、アジア人としては2009年の全米プロゴルフ選手権(2009 PGA Championship)で優勝した梁容銀(Yong-Eun Yang、韓国)以来のメジャー制覇の快挙となる。

 マスターズでは、過去30大会中25大会で最終組から優勝選手が出ている。松山は最終日、シャウフェレと共に最終組でラウンドする。

 主催者はこの日、今大会の賞金総額が過去2年と同じ1150万ドル(約12億6100万円)、優勝賞金が207万ドル(約2億2700万円)になることを発表した。(c)AFP/Jim SLATER