【4月10日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は9日、今年に延期された欧州選手権(UEFA Euro 2020)を開催する12都市のうち8都市が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況が改善される見通しに基づいて観客の受け入れを決めたと明らかにした。その一方で、残りの4都市は開催地から外れる可能性がある。

 ドイツ・ミュンヘン(Munich)、イタリア・ローマ、スペイン・ビルバオ(Bilbao)、アイルランド・ダブリンは、19日までにファンの受け入れに関する計画を発表することになっており、UEFAは「これら4都市での開催は、同日に最終決定が下る」としている。

 UEFAはその際に開く理事会で4都市の開催権を剥奪し、すでに決まっている他の都市に権利を与える可能性がある。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で日程が1年延期され、6月11日から7月11日に開催されることになった欧州選手権をめぐっては、UEFAのアレクサンデル・チェフェリン(Aleksander Ceferin)会長が先月、「空席の前」で試合を行うのは望まないと明言していた。

 それでも、観客数は開催地によって大幅に異なるとみられる。ロシア・サンクトペテルブルク(St. Petersburg)とアゼルバイジャン・バクーが収容人数の50パーセントを受け入れる方針であるのに対し、ハンガリー・ブダペストは100パーセントの人数を目指しつつ、「観客には厳しい入場条件をつける」としている。

 UEFAは、各開催都市には特にワクチン接種の状況など「多くの要素」を考慮してもらった上で、観戦者数の決定を任せているという。(c)AFP