【4月9日 Xinhua News】中国のスマートフォン市場ではこのところ、Vivo(ビボ)や小米集団(シャオミ、Xiaomi)などの大手が、機能の充実や手ごろな価格を売りにした第5世代移動通信システム(5G)対応端末を相次ぎ発売している。中国通信大手の中国電信(チャイナテレコム、China Telecom)や中国移動(チャイナモバイル、China Mobile)も販促キャンペーンで消費者の買い替えコストを最低まで引き下げようと計画しており、スマホの買い替えブームが到来しつつある。

 中国電信は2月、オリジナル5G端末「天翼1号(Tianyi One)」を発売した。端末本体の性能やメモリーに頼らずにゲームや動画が楽しめるクラウド機能を充実させ、本体のRAM容量を大幅に削減した。

 中国移動もシャオミから「Redmi K40」「Redmi K40 Pro」など9モデルを計330万台購入すると発表。購入規模は業界関係者の予想を上回った。

 業界オブザーバーは、現在の勢いが続けば5Gスマホへの買い替えスピードは第2四半期(4~6月)に加速し始め、控えめな数字でも年末にはスマホを含む5G端末の接続数が4億5千万台に達すると指摘する。

 中国工業・情報化部直属のシンクタンク、中国情報通信研究院がまとめたデータによると、国内市場のスマホ出荷台数は1~2月に急増傾向を示し、1月は前年同月の約2倍、2月は約3倍になった。国産ブランドのスマホ出荷台数は累計5329万3千台で、うち5G対応スマホは4234万9千台と全体の約8割を占めた。

 米半導体大手クアルコムの関係責任者は、千元~3千元台(1元=約17円)の中低価格帯の5G対応端末が多数発売されたことで、中国の5Gスマホ市場はさらに拡大するとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News