【4月9日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第85回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2021)は8日、米ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club、パー72)で開幕し、ジャスティン・ローズ(Justin Rose、イングランド)が硬く速いグリーンを見事に攻略し、2位に4打差をつける7アンダーの猛チャージで首位に立った。

 2013年の全米オープン選手権(2013 US Open Championship)を制したローズは、上がり7ホールで5バーディーを奪い、59度目のラウンドとなった同大会での自身のベストスコアを二つも伸ばした。

 華麗なアイアンショットとパッティングで難しいコースを攻略していったローズは、1番と7番でボギーをたたく苦しい立ち上がりだったが、パー5の8番でイーグルを記録した。

 40歳のローズは多くのライバル選手が苦しんだ驚くほど速いグリーンをものともせず、8番からの11ホールで九つスコアを伸ばした。ローズがマークしたこの数字は、2004年以降のマスターズでは最高記録となる。

 2015年と2017年のマスターズで2位に終わったローズが同大会の初日を終えて首位に立つのは、2004年、2007年、2008年に続き4度目となる。

 同大会の初日に、2位に4ストローク差以上をつけて首位に立ったのは、1941年大会で5打差をつけてそのまま優勝を果たしたクレイグ・ウッド(Craig Wood)氏しかいない。

 共に2017年以来となるツアー制覇を目指す松山英樹(Hideki Matsuyama)とブライアン・ハーマン(Brian Harman、米国)が、3アンダーで2位タイにつけている。

 2018年大会の王者パトリック・リード(Patrick Reed、米国)と、2012年の全米オープンを制したウェブ・シンプソン(Webb Simpson、米国)、マスターズ初挑戦となるウィル・ザラトリス(Will Zalatoris、米国)、クリスティアン・ベゾイデンハウト(Christiaan Bezuidenhout、南アフリカ)の4選手が2アンダーで4位タイとなっている。

 強風によって難しさがさらに増したため、硬いグリーン周辺ではミスがミスを呼んでしまい、アンダーパーでホールアウトした選手は12人しかいなかった。

 史上4人目となる大会連覇を目指す世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)は18番、約60センチのパットがカップに嫌われてダブルボギーとなり、3月に膝の手術を受けたメジャー4勝のブルックス・ケプカ(Brooks Koepka、米国)同様、2オーバーでのスタートとなった。

 また4度のメジャー制覇を誇り、キャリアグランドスラムを狙っていたロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)は、同大会初日では自己ワーストとなる4オーバーだった。(c)AFP/Jim SLATER