【4月9日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)などでプレーした元CBのフィリップ・アダムス(Phillip Adams)容疑者が、5人を射殺した後に自ら命を絶ったと、米サウスカロライナ州警察が8日に発表した。

 当局が記者会見で明らかにしたところによると、同州ロックヒル(Rock Hill)で7日に発生したこの事件で、アダムス容疑者は5人を銃殺してから両親宅に戻り、警察とのにらみ合いが続く中で翌日の朝早くに自殺したという。

 地元ヨーク(York)郡のケビン・トルソン(Kevin Tolson)保安官は、「現時点で詳細は不明」と述べると、動機についてもまだ判明していないと補足した。

 この事件で犠牲になったのは70歳の医師と69歳のその妻に加え、5歳と9歳の孫、そして医師宅の外で作業中だった38歳のボイラー技士の5人。現場の家で仕事をしていたもう1人の技士も撃たれて重傷を負い、6人目の被害者として病院に搬送されことも公表された。

 警察は事件現場に到着した後、即座に証拠を基にしてアダムスを容疑者と特定できたという。

 その後、何が起きたのか分かっていなかった同容疑者の両親を自宅から避難させると、まだ家の中にいたアダムス容疑者に接触を試みた。

 トルソン保安官によると、警官が突入した際にアダムス容疑者の遺体が発見された。自ら招いた傷で死亡したという。

 アダムス容疑者の父親は地元テレビ局に対して、プロフットボールでのキャリアが「息子を混乱」させたと確信していると話した。

 2010年から2015年までの選手生活で、脳振とうを含めてけがに悩まされたアダムス容疑者は、ニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)やニューヨーク・ジェッツ(New York Jets)、オークランド・レイダース(Oakland Raiders、現ラスベガス・レイダース<Las Vegas Raiders>)、アトランタ・ファルコンズ(Atlanta Falcons)などでもプレーした。(c)AFP