【4月9日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第85回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2021)は8日、米ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club、パー72)で開幕し、硬くて速いグリーンに多くのトッププレーヤーが苦戦する中、松山英樹(Hideki Matsuyama)はブライアン・ハーマン(Brian Harman、米国)と並ぶ3アンダーで序盤のクラブハウスリーダーになり、2位タイと好発進を切った。

 グリーンジャケット獲得と初のメジャー制覇を目指す松山とハーマンは、7アンダーで首位に立ったジャスティン・ローズ(Justin Rose、イングランド)と4打差となっている。

 2017年の全米オープン選手権(2017 US Open Championship)で2位タイとなった松山は、パー5の2番で約6メートルのバーディーパットを沈めると、パー5の8番では約7.6メートルの距離からイーグルを記録。パー5の13番で再びバーディーを奪った後、17番ではボギーとなった。

 一方、フロントナインを1バーディー、1ボギーで終えたハーマンは、パー5の13番と15番、さらには最終18番でもバーディーを奪った。

 松山とハーマンは共に、2017年を最後にツアー制覇から遠ざかっている。

 今回が10度目のマスターズ挑戦となる松山は「ここまで硬く、乾いているグリーンはたぶん初めてなのでちょっと戸惑いはありました」とした上で、「今までのことを生かして良いプレーができたらなと思います」とコメントした。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって昨年はファンの観戦が禁止されたため、オーガスタはメジャーでは2019年以来となる観客の入場を温かく迎えた。1万2000人が上限だと報じられている限られた人数のパトロンは、新型ウイルスの安全プロトコルの下で入場が許可された。

 大会は、黒人選手として初めてマスターズに出場したリー・エルダー(Lee Elder)氏、さらにゲーリー・プレーヤー(Gary Player)氏とジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏の記念のティーショットで開幕した。

「これまで関わってきた中で最も感動的な経験の一つ」と振り返ったエルダー氏は、「残りの人生で大切にしていきたい」と述べた。(c)AFP/Jim SLATER