【4月9日 AFP】(更新)ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は8日、就任後初となる銃規制策を発表し、米国では銃犯罪が「まん延」しており「国際的な恥」となっていると訴えた。

 バイデン氏はホワイトハウス(White House)のローズガーデン(Rose Garden)で、メリック・ガーランド(Merrick Garland)司法長官とカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領と共に規制策を発表。「これはまったくもって、まん延だ。止めなければならない」と述べ、銃犯罪は「公衆衛生上の危機」であり「国際的な恥だ」と断言。出席した議員と銃規制活動家らに向けて「もう祈りは十分だ。行動を起こす時だ」と述べた。

 米議会は銃購入時の身元確認厳格化などの幅広い対策について合意に至れずにおり、バイデン氏は今回、大統領権限を行使した6つの措置を発表した。だが銃規制は政治的に非常に繊細な問題であり、その内容は比較的控えめなものにとどまっている。

 新たな措置には、「ゴーストガン」と呼ばれる手製銃の普及防止に向けた対策案が含まれる。ゴーストガンは家庭用組み立てキットからつくられる銃。米政府はこうした銃について、製造番号がなく犯罪で使われても追跡ができないことから特に懸念されるとしている。

 その他、拳銃を安定させるため腕に着ける装具の規制強化も提案された。この装具は先月、コロラド州で10人が死亡した銃撃事件で使用された。新規制が実現すれば、装具付きの拳銃はショートバレルライフル(SBR)に分類され、取り締まりが強化される。

 バイデン氏は、今回の提案は始まりにすぎないと言明。議会に対し、追加の身元確認や、銃乱射事件で使われることが多い「アサルト武器」と呼ばれる高性能ライフルや大容量弾倉の販売禁止など、広範囲の措置を講じるよう求めた。(c)AFP