【4月8日 AFP】英国で亡命申請していた香港の著名民主活動家、羅冠聡(ネイサン・ロー、Nathan Law)氏(27)は7日、申請が認められたと明らかにした。これを受けて中国は8日、英国が「指名手配犯」をかくまっていると批判した。

 香港をめぐり、両国の対立が続いている。英国は元植民地の香港の自由を返還後50年間保障するという約束を、中国がほごにしていると非難している。

 かつて学生リーダーとして民主派デモを率い、香港立法会(議会)で議員を務めた羅氏は、国家安全維持法(国安法)が施行された数週間後の昨年7月に英国へ逃れていた。

 羅氏はツイッター(Twitter)に、4か月にわたって複数回行われた面談審査を経て、亡命申請が認められたと投稿。「私の件を機に、英内務省が香港の複雑な状況への理解を深めてくれれば」と期待を示した。

 これを受けて中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は記者会見で、「英国は明らかに香港独立扇動者らの拠点になっており、指名手配犯らにいわゆる避難所を提供している」と非難。

 趙氏はさらに、「犯罪容疑者」の羅氏の亡命を認めることは香港司法への「目に余る干渉」だとして、「英国は直ちにこの過ちを正し、香港問題と中国の内政に干渉するのをやめるべきだ」と述べた。(c)AFP