【4月7日 AFP】ミャンマーのアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏率いる国民民主連盟(NLD)の議員らが設立した「連邦議会代表委員会(CRPH)」は7日、拷問や裁判によらない処刑など軍事政権による人権侵害の証拠18万点を集めたと発表した。

 スー・チー氏が拘束された2月1日のクーデター以降、ミャンマーでは混乱が続いており、抗議デモへの弾圧でこれまでに600人近くが死亡した。

 CRPHは弁護士らが7日、軍事政権による残虐行為疑惑について、国連(UN)の「ミャンマーに関する独立調査メカニズム(IIMM)」の調査員らと話し合うと明らかにした。

 CRPHによると、裁判によらない処刑540件以上、拘束中の死亡10件、拷問、不法拘束、平和的なデモに対する行き過ぎた実力行使など、国軍が行った大規模な人権侵害の証拠18万点が寄せられた。

 国政を担うのは軍政ではなく自分たちだとするCRPHは会合について、国軍の残虐行為に関連し、CRPHが代表するミャンマーとIIMMとの対話および協力の在り方を議論するものだと説明している。開催時間や場所は明らかにしなかった。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は先月、国軍が非武装のデモ隊に戦場で用いる兵器を使用し、計画的かつ組織的な殺害を行っていると報告していた。

 流血の事態が拡大する中、10の少数民族武装勢力が抗議活動支持を表明しており、本格的な内戦に発展するとの懸念が高まっている。(c)AFP