【4月7日 AFP】中国の裁判所は6日、「国家分裂活動」を行ったとして、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)人民政府の高官だったウイグル人2人に、執行猶予2年付きの死刑判決を言い渡したと発表した。執行猶予付き死刑は通例、終身刑に減刑される。

 同人民政府のウェブサイトによると、同自治区の司法庁長だったシアルザティ・バウドン(Shirzat Bawudun)被告は、「国家分裂罪」で執行猶予2年付きの死刑判決を言い渡された。

 同自治区の高級人民法院(高裁)の副所長が記者会見で語ったところによると、バウドン被告はテロ組織と共謀し、賄賂を受け取り、国家分裂活動を行った。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、バウドン被告は、外国勢力に情報を違法に提供し、「娘の結婚式で違法な宗教活動」を行い、2003年には、国連(UN)が「テロ組織」に指定する「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」の主要メンバーに接触した後、同組織と共謀したとされる。

 米国は昨年11月、「存続している確証」がないとして、ETIMを米国のテロ組織認定リストから除外した。

 裁判所の発表によると、同自治区の教育庁長だったサッタル・サウット(Sattar Sawut)被告も、国家分裂と収賄の罪で、執行猶予2年付きの死刑判決を言い渡された。

 当局によると、サウット被告は、ウイグル語で出版された教科書に民族的分離主義や暴力、テロリズム、宗教的過激思想を盛り込んだとされる。(c)AFP