動画:南アの無料食堂 コロナ禍の生活困窮者を余剰野菜で支援
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■廃棄予定の野菜を10か月間で880トン活用
ヨハネスブルクのシティーディープ(City Deep)市場では、黒ずんだキャベツの玉が入った袋から腐敗臭が漂っていた。販売するには不合格と判定されたキャベツで、こうした袋が480あった。
ファンリンゲ氏は、この大量のキャベツを寄付してほしいと販売者を説得し、市場の責任者が介入する前にキャベツを載せた台を運び出すよう数人のボランティアを連れて来た。
以前は非協力的だった業者も、食用に適さないと見なされた食料を提供すると罰金を科される恐れがあるにもかかわらず、新型コロナの感染が広がり始めてからは協力してくれるようになった。
背後では、フォークリフトが傷物のアボカドや熟れ過ぎて軟らかくなったトマトが入っている箱を派手な音を立てながら引きずってトラックに載せ、そのトラックはすぐに廃棄場に向かった。
「見ていられません」とファンリンゲ氏。「本当にひどい」
Noshでは今年2月までの10か月間で約880トンの農産物を廃棄から救った。2019年の全体量の約4倍だ。
キャベツが積み込まれる間も、ファンリンゲ氏の携帯電話には次々とメッセージが入ってくる。店頭に並べるには鮮度の落ちたサツマイモは要らないかという卸売業者から。手付かずのランチセット数十個を寄付したいという学校からの連絡もあった。
市場の野菜は近くの倉庫まで運ばれ、ボランティアのシェフらが仕分けしていく。キャベツの腐った外側の葉は取り除き、内側のまだしっかりしたきれいな部分を水で洗う。