【4月6日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、タンパベイ・バッカニアーズ(Tampa Bay Buccaneers)のCBカールトン・デイビス(Carlton Davis)が5日、ソーシャルメディア上でアジア人蔑視の言葉を使ったとして謝罪した。人種差別的な意味が含まれているとは認識していなかったという。

 第55回スーパーボウル(Super Bowl LV)の優勝メンバーである24歳のデイビスは、4日に自身のツイッター(Twitter)アカウントで、「マイアミにグック(gook、アジア人の蔑称)どもをのさばらせるのはやめよう」と訴えた。この投稿は、現在削除されている。

 デイビスはその後、この言葉は誰かを「腰抜け」とか「時代遅れ」などと批判する際のフロリダ州特有の俗語であると信じていたと釈明し、「決して特定の人々を攻撃するつもりはなかった」と謝罪した。

 また、報道陣が炎上記事を探しているとも指摘しつつ、「この言葉は『マイアミを動かした』と豪語している、あるプロデューサーに向けたものだ。使ってしまったあの言葉は、アジア系の人々が直面している厳しい時期を踏まえて、自分のボキャブラリーから外すことにする」とつづった。

 続けて、「この言葉は自分が生まれたときから使っていて、いつも『時代遅れ』を意味していたが、もっと暗くてマイナスな意味が含まれているとは知らなかった」とすると、「これは貴重な教訓になった。あの言葉を見て傷ついてしまった人に謝罪したい。なぜなら、僕らはこの厳しい時期に、互いに助け合っていく必要があるからだ」と強調した。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が発生して以降、アジア系住民を攻撃する犯罪は各地で増加している。その原因については、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領らがこのウイルスを何度も「中国ウイルス」と呼んでいたことが考えられるとの声が上がっている。(c)AFP