【4月5日 People’s Daily】中国は「第14次5か年計画」と2035年ビジョン綱要草案が提出され、都市リニューアルを実施するという。全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議(国会に相当)の代表たちは、都市リニューアルは人々の生活改善に重要な意味があると示した。

「都市をリニューアルさせることは、都市の発展における新しい趨勢(すうせい)に適応し、都市が質の高い発展を遂げる必然的要求を推し進めることです」と、湖南省(Hunan)株洲市(Zhuzhou)市長の陽衛国(Yang Weiguo)代表は認識している。2020年末、中国の都市定住率は60%を超えた。都市の発展法則から言えば、中国はすでに都市を刷新する重要な時期に入っており、大規模な建設増加から量を据え置いて質を向上させ、構造自体を調整することが非常に大切である。量より質が問われるようになっているのだ。

 今年の中国政府政策リポートが提出されたが、政府予算はより多方面かつ広い民生項目に傾斜され、新たに再開発される地方中小都市の旧市街地は5万3000区にのぼり、県政府所在地の公共サービスの水準も引き上げられる。

「都市のリニューアルに臨み、都市が発展する中で起きる問題の解決に有効な筋道をつける」と、浙江省(Zhejiang)麗水市(Lishui)の呉暁東(Wu Xiaodong)市長は語る。過去の発展過程において、都市開発は速度と規模が重視されるようになり、都市計画の建設管理は断片的になって全体像を描けなくなり、基礎インフラと公共サービスにも欠陥が目立った。都市のリニューアルによって欠陥を補修し、都市の質を上げ、全方位において住民の生活の質・居住環境の質・都市の競争力を高める。

 昨年、中国住宅都市農村建設省は都市のリニューアルをめぐる主要任務を明らかにした。都市の空間構造を完成させ、都市の生態系修復および機能の完成を目指し、新型都市のインフラ建設を進め、旧市街地の再開発に力を入れるなどがその内容である。「麗水市は都市に取り込まれた旧農村部を再開発し、2万軒近い立ち退き補償住宅を建てました。それだけでなく、関連する中心地区には教育・医療など75の重要なプロジェクトが生まれました」。呉暁東市長はまた、「都市の質の高い発展のためには、都市を人と人、人と自然が調和する場所にせねばなりません」と語る。

 都市のリニューアルは民生のためだけでなく、発展のためにも必要である。データによれば、中国の都市での生産総額・固定資産投資は全国の90%に迫り、日用消費財小売総額は全国における比重が85%を超える。都市において内需を拡大し欠陥を補修し、投資を安定化して消費を促せば、国内市場の重要な戦場が立ち現れるのだ。

 呉暁東氏いわく、麗水市内に残る旧農村部の再開発は、立ち退き補償住宅を建てて終わりではないという。ランドマークとなる商業施設をつくり、歴史を感じさせるような町づくりをすることで、新しい名所をつくることもできる。「私たちは商業化を手段として社区プロジェクトを進め、商業区・居住区・産業区の配置を合理化し、産業をアップデートします」。(c)People’s Daily/AFPBB News