【4月5日 AFP】電動SUVによるオフロード選手権「エクストリームE(Extreme E)」は、サウジアラビアで3〜4日に開幕戦が行われ、元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)チャンピオンのニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)氏が創設したチームが制した。

 同氏のロズベルグXレーシング(Rosberg X Racing)は、オーストラリアのラリー覇者モリー・テイラー(Molly Taylor)と、3度の世界ラリークロス選手権(World Rallycross Championship)制覇を経験しているヨハン・クリストファーソン(Johan Kristoffersson)のペアで優勝を飾った。

 アンドレッティ・ユナイテッド・エクストリームE(Andretti United Extreme E)のケイティ・マニングス(Catie Munnings)/ティミー・ハンセン(Timmy Hansen)組が2位に入った。

 ロズベルグ氏の元同僚で、F1で総合優勝7回を経験しているルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が創設したチームX44(Team X44)は、クリスティーナ・グティエレス(Cristina Gutierrez)と世界ラリー選手権(WRC)9連覇のセバスチャン・ローブ(Sebastien Loeb)のペアで臨み、予選では最速タイムを記録したが決勝は3位となった。

 大会には、ダカールラリー(Dakar Rally)で総合優勝を3回記録しているカルロス・サインツ(Carlos Sainz)、2009年にF1で年間優勝を飾ったジェンソン・バトン(Jenson Button)も出場したが、準決勝で敗退した。

 テイラーは「この旅のスタートに立ち会えてとてもクールだった。この先には素晴らしい未来が待っていると思う」と話し、「これは私たち(女性ドライバー)にとっても大きな機会。出場選手を見れば、あらゆるモータースポーツの最高のドライバーが参戦している」と続けた。

 エクストリームEは、世界有数のへき地を舞台に行われ、環境リスクに光を当てることを目指している。今回のサウジアラビア・ウラー(Al-Ula)の砂漠の後は、セネガルのラック・ローズ(Lac Rose、レトバ湖<Lake Retba>)、グリーンランド、ブラジルのアマゾン(Amazon)、アルゼンチン・ティエラデルフエゴ(Tierra del Fuego)州の氷河を転戦する。

 また大会は、会場となる5地域での環境保全プロジェクトと共に、男女平等の推進にも力を入れており、各チームは男女のドライバーが交代で運転する形式になっている。(c)AFP