【4月4日 AFP】サイバー犯罪の専門家や報道によると、米交流サイト(SNS)大手フェイスブック(Facebook)のユーザー5億人以上の個人情報が3日、ハッカー向けウェブサイトで閲覧可能な状態となった。データは2019年に漏えいしたもので、メールアドレスや電話番号が含まれているという。

 サイバー犯罪情報会社ハドソンロック(Hudson Rock)のアロン・ガル(Alon Gal)最高技術責任者(CTO)は3日、ツイッター(Twitter)の投稿で「ユーザー5億3300万人分の記録が無料でリークされた」と指摘し、フェイスブックの対応に「まったくの怠慢」があったと非難した。

 米ニュースサイトのビジネス・インサイダー(Business Insider)によると、データの一部は最新のものとみられ、流出した電話番号の一部は現在もアカウントにひも付けられているという。

 ガル氏は「つまりフェイスブックのアカウントを持っている場合、アカウント用の電話番号が漏えいした可能性が極めて高い」としている。

 フェイスブックはこれについて、古いニュースだと反論。同社広報はAFPに対し、「2019年に報告された古いデータ」であり、「同年8月にこの問題を発見し、修正した」と主張した。

 ガル氏は今年1月のツイートで、影響を受けたのは米国人約3200万人やフランス人約2000万人のアカウントなどで、流出したデータの所有者がそれを売ろうとしていると指摘していた。

 今回の事態を受け、ガル氏は「悪意のある者が確実にソーシャルエンジニアリングや詐欺、ハッキング、マーケティングにこの情報を利用する」と警鐘を鳴らしている。(c)AFP