【4月4日 Xinhua News】中国陝西省(Shaanxi)の漢中トキ国家級自然保護区人工繁殖飼育センターで2日、今年初めて人工ふ化によるトキのひな1羽が誕生した。今回、人為的な介入は一切行わず、ひなは約35時間かけて自力で殻を破った。

 ふ化したばかりのひなは、消化器系の発育がまだ不完全で、体内に残る卵黄成分の吸収を待つ必要がある。このため職員はまず水を与えて箱の中でそのまま育雛(いくすう)し、16時間後に専用のえさを与える。

 中国の科学者は1981年、陝西省漢中市(Hanzhong)洋県で、世界に7羽しか生息していない野生のトキを発見した。現在、野生や人工繁殖・飼育による世界のトキの個体数は5千羽を超えている。(c)Xinhua News/AFPBB News