【4月3日 CNS】中国で清明節の連休(今月3~5日)と労働節(メーデー)の連休(5月1~5日)期間の旅行予約が殺到している。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため「現地で年越し」が推奨された春節連休(2月11~17日)は帰省や旅行を控えた人が多く、その反動で「リベンジ帰省」「リベンジ旅行」の熱が高まっている。

 中国では最近、コロナ対策により感染拡大を抑えており、大半の地域で感染が広まりやすい寒い時期を超えつつある。国家衛生健康委員会は3月21日、スマートフォンアプリ「健康コード」などで自分の健康状態を示すことができる市民は、感染リスクが高い地域以外は移動できると見解を示した。文化観光省も、演劇などの公演会場や娯楽施設の入場規制を一律に決めず、それぞれの省・自治区・直轄市が現地の状況に応じて判断するよう制限を緩和した。

 高速鉄道の乗車予約は、春節期間中よりも人気のルートが出ている。清明節休日の初日、北京西駅から武漢駅までわずか4時間で到着する切符は販売と同時に売り切れ、北京西駅から鄭州東駅への29本の列車の切符も販売開始5分で完売した。

 オンライン旅行会社「去哪児(Qunar)」ビッグデータ研究所の蘭翔(Lan Xiang)所長は「清明節の航空券予約数は2019年の同時期の1.3倍に達し、労働節期間中の予約も2019年を超えている」と話す。

 オンライン旅行会社「携程(トリップドットコム)」は、清明節の観光客は2019年と同規模の1億人に達すると推定。省をまたぐ移動としては今年最初の小さなピークを迎えるという。

 今年の特徴として、3000年前の「黄金仮面」が発見された四川省(Sichuan)の三星堆(Sanxingdui)遺跡に向かうチケットの検索量が急増している。先月22日段階で、去哪児のプラットフォームで三星堆遺跡の検索量は2019年の同時期の3.4倍に増加している。(c)CNS/JCM/AFPBB News