【3月30日 AFP】前週末に行われたW杯カタール大会(2022 World Cup)欧州予選のセルビア対ポルトガル戦で、決勝ゴールと思われた得点が認められず、判定の電子補助システムが採用されていないと波紋が広がったことについて、欧州サッカー連盟(UEFA)がコメントを発表し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で今回の予選ではビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の採用を見送らねばならなかったと明かした。

 UEFAは「2019年に国際サッカー連盟(FIFA)に対し、現在行われているW杯予選でのVARの導入を提案した。パンデミック(世界的な大流行)による運営面や流通面への影響により、UEFAはヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)のグループステージにおけるVAR導入を延期し、2022年のW杯予選でVARを採用する提案も取り下げることになった」と説明した。

「VARは2020年秋に行われたUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League)のグループステージでも導入されなかった。従って、UEFAに加盟する代表チームの予選ではこれまでに一度も使用されていない」

 ヨーロッパリーグのグループステージでは、来季からVAR判定が導入される予定となっている。

 前週開幕したW杯カタール大会の欧州予選では議論を呼ぶ場面がいくつかあり、敵地ベオグラードに乗り込んだポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は後半アディショナルタイムに決勝点を決めたかに思われたが、VAR判定だけでなくゴールライン・テクノロジー(GLT)も採用されていない中、オランダ人のダニー・マッケリー(Danny Makkelie)主審はゴールラインを越える前に相手DFがかき出したとして得点を認めなかった。

 この判定に激高したロナウドは審判への抗議でイエローカードをもらい、試合終了のホイッスルとともにキャプテンマークを投げ捨てると、そのままピッチを後にした。

 セルビアと2-2で引き分けた試合後、ロナウドはインスタグラム(Instagram)を更新し、「今も、これからも常に代表のために全力を尽くしているし、それは変わらない。しかし、ときには受け入れるのが難しいこともある。国全体が傷つけられたと感じたときは特にそうだ」と書き込んだ。

 ポルトガルのスポーツ紙ア・ボラ(A Bola)が29日に掲載したインタビューによれば、マッケリー主審は試合後、ポルトガルのフェルナンド・サントス(Fernando Santos)監督と同チームに謝罪したという。(c)AFP/Andy SCOTT