【3月29日 People’s Daily】中国国務院新聞弁公室が2月26日に開いた記者会見で説明したところによれば、中国が基礎研究に投入した資金は大幅に上昇した。「第13次5か年計画」期間中、基礎研究費はほぼ倍増した。

 中国科学技術省基礎研究局の葉玉江(Ye Yujiang)局長は中国の基礎研究をめぐる状況についてこう語った。まず挙げられるのは、分野自体が良好な状況にあり、重要な成果や独創を得られている。次に、基礎研究に投入される資金が大幅に増えており、「第13次5か年計画」の期間中に中国の基礎研究費は倍近く増え、2020年には1500億元(約2兆5000億円)を超えることが期待された。さらに、基礎研究の発展を支える政策のシステムは絶え間なく改善されている。そして、科学研究基地の建設が重要な進展を見せている。

 科学技術相の王志剛(Wang Zhigang)氏は「第13次5か年計画」期間中にあった中国の科学技術イノベーションの発展成果を6つに分けて総括した。第1に、系統だった基礎研究の推進とキー技術で難関を突破してはじめて、科学技術イノベーションのステップアップが実現するのである。基礎研究の研究開発費における比重ははじめて6%を超えた。第2に、全方位にむけて科学技術の成果を経済社会に投入することで、質の高い発展のための動力エネルギーが生まれる。これは、優遇措置認定を受けるハイテク企業が20万社を突破したことから見て取れる。第3に、計画的に科学技術人材チームの質と規模をレベルアップさせ、人材育成を急速に発展させることである。研究員のフルタイム当量は年あたり480万を超えた。第4に、科学技術の重点領域において体制を改革し、イノベーションと起業を相互的に刺激することである。第5には、積極的に世界的なイノベーションのネットワークへ積極的に溶け込み、開放的かつ協力的な新しい歩みを科学技術分野においてつくり出すことである。第6には、新型コロナウイルスへの科学的研究と急速な攻略を展開し、世界中と共同戦線を張って新たな貢献をすることである。

 王志剛氏は、「第14次5か年計画」へと向かって、十分に科学技術イノベーションを戦略的に進め、サポートしなければならないと語った。それは例えば、産業の鍵がハイエンド化していく問題に対し、キー技術のブレークスルーを加速させ、先端技術を強化していくことである。あるいは実体的な経済発展を支え、大規模に科学技術の成果を実用に転じていくことでもある。または、研究開発の成果を人々の健康や環境保全のために使っていくこと、人材に活気を与え、体制自体を改革していくことであろう。(c)People’s Daily/AFPBB News