【3月28日 AFP】エジプトのオサマ・ラビ(Osama Rabie)スエズ運河庁長官は27日、スエズ運河(Suez Canal)で巨大コンテナ船「エバーギブン(Ever Given)」が座礁した事故について記者会見し、「技術的または人為的ミス」が原因だった可能性があると述べた。

 同船は23日、運河を斜めにふさぐ格好で座礁した。当局は先に風速40ノット(約20メートル毎秒)の強風と砂嵐が事故の原因だったとの見方を示していたが、ラビ長官は「強風と気象要因」だけが原因ではないとして、「技術的または人為的ミスがあった可能性もある」と述べた。

 いつ離礁できるのかとの質問にラビ長官は、エバーギブンが潮の流れにどれだけ反応するか次第だが、「今日あるいは明日(28日)に作業を終えられるかもしれない」と述べた。ラビ長官によるとタグボート14隻が作業に当たっている。

 この座礁事故を受けて、アジアと欧州を結ぶ重要航路スエズ運河の両端で320隻以上の船が立ち往生している。アフリカ南端の喜望峰(Cape of Good Hope)を回る代替ルートを使えば航海日数が12日延びる。

 ラビ長官は、スエズ運河が閉鎖されたことで、エジプトは1日当たり1200万~1400万ドル(約13億~15億円)程度の収入を失っていることも明らかにした。(c)AFP/Mohamed Abouelenen with Farid Farid in Cairo