【3月28日 AFP】フィギュアスケート世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2021)は27日、スウェーデン・ストックホルムで男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)はジャンプの失敗が響いて3位となった。ネイサン・チェン(Nathan Chen、米国)が大会3連覇を達成し、17歳の鍵山優真(Yuma Kagiyama)が2位に入った。

 最終滑走の羽生は、最初の2本のジャンプで氷に手をつき、フリー182.20点で合計289.18点だった。

 羽生は「すごく疲れた。バランスがどんどん崩れていった感じだった」と振り返り、「自分らしくないジャンプが続いた」と話した。今後については「次の試合がどうなるか分からない」とした上で、4回転半の練習に意欲を示した。

 羽生と8点差のショートプログラム(SP)3位からスタートしたチェンは、4回転ジャンプ5本を組み込んだプログラムを完璧に滑り、222.03点をマーク。合計320.88点で逆転優勝を果たした。昨年の大会は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で中止だったが、2018年、2019年に続く大会3連覇となった。

 チェンは「まずは楽しもうと自分に言い聞かせた」と話し、「世界選手権にあと何回出られるかも分からないから、出場できた一つ一つの大会で、この瞬間を大事にしようと思った」と続けた。

「ここに来られた自分はとても幸運なんだということを思い出したら、かなり落ち着けた」

 鍵山はフリー190.81点、合計291.77点で自己ベストを更新し、初出場で2位に入った。演技後には「表彰台を目指して練習してきた」と喜んだ。

 宇野昌磨(Shoma Uno)はフリー184.82点、合計277.44点で4位だった。

 アイスダンスでは、優勝4回を誇るフランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が不在の中で、ロシア連盟のヴィクトリヤ・シニツィナ(Victoria Sinitsina)/ニキータ・カツァラポフ(Nikita Katsalapov)組が合計221.17点でタイトルを獲得している。(c)AFP