【3月27日 AFP】(更新)北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は27日、北朝鮮が25日に実施した弾道ミサイル2発の発射をジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が非難したのは、「北朝鮮の自衛権の侵害で挑発」に当たるとする李炳哲(リ・ビョンチョル、Ri Pyong Chol)朝鮮労働党書記の談話を伝えた。

 北朝鮮は固体燃料エンジンを搭載した新しい「戦術誘導弾」の発射実験を行ったとしている。発射実験に立ち会った李氏は、「米大統領のこのような発言は、わが国の自衛権に対するあからさまな侵害で、それに対する挑発だ」と述べた。

 バイデン政権発足後としては初となった北朝鮮による今回の弾道ミサイル発射について、バイデン氏は国連(UN)決議違反であり、北朝鮮が軍事的な動きを強めれば米国も相応の対応を取ると警告していた。

 李氏は、北朝鮮は「米最高指導者が、通常のミサイル試射、わが国の自衛権の行使を国連『決議』違反と非難したことを深く憂慮」していると述べ、バイデン氏が「根深い敵意」を示したのは遺憾だとした。

 さらに李氏は、「米国の新政権は誤った方向への第一歩を踏み出したと思う」とした上で、北朝鮮は軍事力の拡充を続けるとして、「米国が結果を考えず思慮のない発言を続けるならば、良くないことに直面するだろう」と述べた。(c)AFP