【3月26日 AFP】米カリフォルニア州の名門南カリフォルニア大学(University of Southern California)で、婦人科の元校医が何百人もの女性に性暴力を振るっていたとされる問題で、同大が計10億ドル(約1100億円)以上の慰謝料を支払うことに同意した。原告の弁護団が25日、明らかにした。

 弁護士のグロリア・オールレッド(Gloria Allred)氏は、「大学を相手取った、性的暴行および嫌がらせの一つの民事訴訟で支払われる額としては過去最高」だとしている。

 刑事事件でも起訴されているジョージ・ティンダル(George Tyndall)被告(74)は、30年にわたって診察中に暴行を繰り返していたとして、女性数百人から訴えられていた。

 被害は1990年までさかのぼり、体への不適切な接触からレイプまで多岐にわたる。最年少の被害者は17歳だった。患者の性器の写真を撮る、胸をまさぐる、体形についてわいせつな発言をするといった行為に加え、人種や同性愛差別に当たる発言もあったとされる。

 同大に多いアジア系の多数の学生が被害に遭っており、マイノリティーに属する学生を標的にしていたとの指摘もある。

 大学はティンダル被告の行為を把握しながら学生との接触を許してきたとして、これまでに大勢の元患者が、適切な対応を講じてこなかった同大を提訴していた。

 ロサンゼルス警察も独自の捜査に着手。ティンダル被告は2019年に逮捕され、若い女性16人に対するレイプと性的暴行の罪で起訴された。

 地元検察によると、裁判はまだ始まっていないが、有罪と認められれば53年以下の禁錮刑が言い渡される可能性がある。被告は全ての罪状を否認している。(c)AFP/Andrew MARSZAL