【3月25日 AFP】中国の人気スター2人は25日、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)での強制労働に懸念を示した米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)との契約を終了すると発表した。

 ナイキの発表は昨年のものだが、欧米各国が今週、歩調を合わせる形で同自治区の当局者らに制裁を科したことから、中国国内で欧米企業に対する批判が高まっている。新疆ウイグル自治区で生産された綿花の調達をやめたスウェーデンの服飾大手「H&M(へネス・アンド・マウリッツ)」に対しては、不買運動が呼び掛けられている。

 人気スターの王一博(Wang Yibo)さんと譚松韻(Tan Songyun)さんはそれぞれ、ナイキとのプロモーション契約を全て終了する意向を示した。

 厳しい検閲で知られる中国のソーシャルメディアでは最近になり、昨年のナイキの発表が拡散され、同社に批判の声が上がっている。

 譚さんはマネジャーを通じ、「中国を中傷したり、うわさを吹聴したりするような悪行には断固として立ち向かう」と表明した。王さんの事務所も同様の説明をしている。

 AFPはナイキにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。(c)AFP