■なぜビットコインはエネルギー大量消費型なのか?

 高い見返りが期待できることから、ビットコイン専門の巨大データセンターが続々と開設されてきた。

 ビットコインで稼いでいるのは、ビットコインのネットワークで「採掘者(マイナー)」と呼ばれる人々だ。作為的に複雑化された計算作業を、とてつもない速さで処理していく。その際に使用される「プルーフ・オブ・ワーク(proof of work、仕事の証明)」と呼ばれるプロトコルは、ビットコインのネットワークを不正がないように保つよう設計されている。多くの人間が「採掘」している時は計算を難しくし、少ない時は容易にして、同通貨の供給を安定させる。

 このシステムは、約10分ごとに暗号解読の成功者にビットコインが新規発行されるよう設計されている。

 ビットコインは、非中央管理的なデジタル通貨を求める匿名の人物あるいはグループによって2008年に創出され、今では代表的な暗号資産だが、その基本原則の一つがプルーフ・オブ・ワークというわけだ。

「より効率的な新しい機械があれば、機械を多用して」自分の採掘のシェアを増やそうとするはずだと、CBECIを創出したチームのリーダー、ミシェル・ラウクス(Michel Rauchs)氏は述べた。

 ビットコインの価格が5万5000ドル(約600万円)を上回る現在、採掘者はフル稼働中だ。投資家の需要が過熱し、3月13日には初めて6万ドル(約660万円)を突破した。