【3月25日 Xinhua News】中国宅配大手の順豊控股(SFホールディング)、円通速逓(YTOエクスプレス)、韻達控股(ユンダーホールディング)がこのほど、今年2月の宅配サービス部門の業績速報を公表した。

 順豊控股の宅配・物流部門の売上高は前年同月比22・2%増の105億5900万元(1元=約17円)、韻達控股の宅配サービス部門売上高は68・9%増の15億1500万元、円通速逓は2・1倍の13億7700万元。

 宅配便取扱個数は韻達控股が2・4倍の7億100万個で首位となり、順豊控股が47・2%増の6億9900万個、円通速逓が2・3倍の5億2900万個だった。

 荷物1個当たりの収益は、前年同月比減少率が最も小さかったのが円通速逓で5・9%だった。順豊控股は16・9%減、韻達控股は28・5%減だった。

 韻達控股、円通速逓の取扱個数の伸びはいずれも100%以上となった一方、同3社の荷物1個当たりの収益は減少傾向にあり、業界全体の価格競争は継続している。

 業界関係者は、低価格戦略は宅配業者による迅速な市場展開を支え、中国宅配業の発展も宅配業者の増収を助けているとする。だが、長期的には、インフラや技術への投資強化、コスト削減、宅配サービスの質向上が低価格競争から抜け出す決め手になるとの見方を示した。

 山西証券によると、順豊控股は中国最大手の総合物流サービス事業者として、事業範囲を広げて物流ネットワークを整備すると同時に、人工知能(AI)、ビッグデータ、ロボット、モノのインターネット(IoT)、物流地図などの最先端技術分野に進出し、コア競争力を高めている。このほか、同社は2月、同業の嘉里物流聯網の買収計画を発表した。買収が成功すれば、国際物流の優位性はさらに強化される見通し。(c)Xinhua News/AFPBB News