【3月24日 AFP】米西部コロラド州のスーパーマーケットで10人が死亡した銃撃事件を受け、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は23日、殺傷力の高いアサルト銃器を国内で禁止するよう、議会に呼び掛けた。

 米国での銃乱射事件発生はここ1週間で2件目。先週にはジョージア州の州都アトランタ(Atlanta)のマッサージ店数軒で銃撃があり、8人が死亡していた。

 バイデン氏は「将来人命を救うことになる常識的な措置を取り、上下両院の同胞たちに行動を呼び掛けるうえで、1分、1時間たりとも待つ必要はない」と言明。議会が1994年に与野党の分断を乗り越えてアサルト銃を10年間禁止する措置を可決したことに言及し、「われわれは再び、アサルト武器と大容量弾倉を禁止できる」と訴えた。

 今回の事件は22日、コロラド州の州都デンバー(Denver)の北西約50キロに位置するボールダー(Boulder)で発生。容疑者の男は現場のスーパーで警官と銃撃戦になり、撃たれて病院に搬送された。

 ボールダー警察は23日、アフマド・アル・アリウィ・アリッサ(Ahmad Al Aliwi Alissa)容疑者(21)に対し、第1級殺人10件の罪での訴追手続きを開始したと発表。犠牲となった20〜65歳の男女10人の氏名を公表した。うち1人は事件発生を受け現場に急行した警官で、7児の父だった。

 コロラド州では、1999年にコロンバイン高校(Columbine High School)で、2012年にはオーロラ(Aurora)の映画館で、いずれも米国史に残る銃乱射事件が起きた。両事件は全米で銃規制をめぐる議論を巻き起こしたが、いずれも大きな法改正にはつながらなかった。(c)AFP/Jason Connolly with Sarah Titterton in Washington