【3月23日 People’s Daily】中国政府はこのほど、「国家総合立体交通網計画綱要」(以下「綱要」という)を発表した。「綱要」は、2035年までに、中国は便利でスムーズ、経済的で効率的、エコ集約型、スマートで先進的、安全で信頼できる近代的な質の高い国家総合立体交通網を建設し、国内外との相互接続、国内の主要都市の立体的円滑化、県級結節点の効果的なカバーを基本的に実現させ、「中国123移動交通圏」(都市部1時間通勤、都市群2時間到達、全国主要都市3時間カバー)、と「世界123速貨物流圏」(国内翌日、周辺諸国2日以内、世界主要都市3日以内配達)を力強く支えるという目標を打ち出した。

 中国交通運輸相の李小鵬(Li Xiaopeng)氏の説明によると、「綱要」は三つの主要任務を明確にした。

 交通の配置を最適化するには、2035年までに、国家総合立体交通網の実体線網の総規模はあわせて約70万キロに達する。そのうち、鉄道は約20万キロ、道路は約46万キロ、高規格の内陸河川航路は約2万5000キロで、沿海地方の主要港は27か所、内陸河川の主要港は36か所、民需運輸空港は約400か所、郵政の配送拠点は約80か所だ。また100の総合交通ハブ都市を建設し、全世界への輸送ネットワークを整備していく。

 総合交通計画の融合発展を推進するには、各種輸送方式の融合発展を推進し、交通インフラ、サービス、情報の三者のネットワーク、地域交通、そして、交通・観光業、現代製造業、速達物流業、現代物流業など各分野の融合発展を推進していく。

 このほか、セキュリティー、インテリジェント、グリーンなどの面から総合交通の質の高い発展を推進し、管理能力を高めていく。

 交通運輸省の王志清(Wang Zhiqing)次官によると、将来は国家高速道路ネットワークの規模は約16万キロに達し、一般国道ネットワークは約30万キロになるという。これらの建設後には、国家高速道路はすべての地級市(省と県の中間にある行政単位)以上の行政中心部と都市部の人口が10万人を超える市県をつなぎ、全国の約90%の県級行政区に直接サービスを提供できる。一般国道はすべての県級と以上の行政区、国境ゲートを接続する。一部の辺境地区を除き、基本的に県級行政中心部から国道まで15分、高速道路まで30分、鉄道まで60分以内のアクセスを実現させる。

 将来の国家鉄道ネットワークは、7万キロの高速鉄道(一部の都市間鉄道を含む)と13万キロの普速鉄道(普通の快速鉄道。一部の市域「郊外」鉄道を含む)で構成される。国家鉄道局の劉振芳(Liu Zhenfang)局長は「中国は『八縦八横』の高速鉄道の主要な通路を骨組みとする高速鉄道ネットワーク、数本の縦横普速鉄道の主要な通路を骨組みとする普速鉄道ネットワークを形成する」と述べた。

 それ以外に、中国は世界クラスの空港群、国際航空ハブを核心とし、地域ハブを基幹とし、非ハブ空港と通用空港を重要な補足とする国家総合空港システムの構築を加速する見込みだ。(c)People’s Daily/AFPBB News