【3月22日 AFP】台湾南部沖で22日、空軍の戦闘機2機が消息を絶ち、操縦士1人が死亡、1人が行方不明となっている。当局が明らかにした。両機は空中衝突したとみられている。

 国家捜救指揮センターによると、F5E戦闘機4機が同日、定例訓練のため離陸。うち2機が約30分後の午後3時(日本時間同4時)ごろ、屏東(Pingtung)県の約2.6キロ沖合でレーダーから消えた。

 操縦士1人は海上で意識不明の状態で発見された。蘇生措置が施されたものの、搬送先の病院で死亡が確認された。もう一人の操縦士の捜索活動が続いている。

 F5Eは1960年代に設計された旧式戦闘機で、老朽化が進んでいる。台湾空軍は中国からの圧力に常時さらされており、操縦士の死亡事故が近年相次いでいる。

 昨年には、中国軍用機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に入った回数が380回と過去最多を更新。一部の専門家は、台中間の緊張が1990年代半ば以降で最も高まっていると警鐘を鳴らしている。(c)AFP