【3月22日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)は21日、マフィアは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)につけこんで悪事を行っている「罪の組織」だとして、改めて厳しく批判した。イタリアでは3月21日がマフィア犯罪の被害者を追悼する日となっている。

 フランシスコ教皇は日曜日恒例の「お告げの祈り(Angelus)」後の講話で、「マフィアは世界各国各地に存在し、パンデミックを悪用し、不正行為によって金もうけをしている」と述べた。

 さらに歴代教皇の名前を挙げ、「聖ヨハネ・パウロ2世(St John Paul II)は彼らの死の文化を糾弾し、ベネディクト16世(Benedict XVI)は死の道だと非難した」と語り、「これらの罪の組織、マフィア組織は、キリストの福音に反し、偶像崇拝と引き換えに信仰を捨てる。きょう、われわれは全ての被害者を悼み、反マフィアの誓いを新たにする」と続けた。

 イタリアのセルジョ・マッタレッラ(Sergio Mattarella)大統領は同日、「マフィア根絶は可能であり必要だ」と述べた。

 イタリアでは長年、反マフィア団体「リベラ(Libera)」が3月21日に組織犯罪の被害者を追悼してきた。近年、この日は国の記念日に制定された。(c)AFP