【3月22日 AFP】国軍によるクーデターへの抗議デモが続くミャンマーで21日、デモに参加した男性1人が治安部隊により射殺された。一方、豪政府はオーストラリア国籍を持つ2人が同国最大都市ヤンゴンを離れようとした際に拘束され、2人に支援を行っていることを認めた。

 目撃者2人がAFPに話したところによると、ミャンマー中部モンユワ(Monywa)で、バリケードでの治安部隊との衝突により男性1人が殺害され、少なくとも2人が負傷した。目撃者の1人は「(治安部隊は)閃光(せんこう)弾(スタングレネード)や催涙ガスを使った。(中略)その後発砲を始めた。その場で頭を撃たれて死亡した男性が、ゴム弾か実弾のどちらで殺されたのかは分からない」と話した。

 一方、豪外務省は同日、ミャンマーでオーストラリア国籍の2人に領事支援を行っていることを認めた。報道官は「プライバシー保護義務のため、これ以上の詳細は明らかにしない」とした。

 拘束されたとされるのは、豪国籍を持つビジネスコンサルタントのマシュー・オケイン(Matthew O'Kane)さんとクリスタ・エイブリー(Christa Avery)さん。ヤンゴンでコンサルティング会社を経営している2人は19日、援助物資輸送便で出国しようとした際に拘束され、自宅に軟禁されているとみられる。豪国籍を持つ人ではこの他、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏の経済顧問を務めたショーン・ターネル(Sean Turnell)氏が、クーデターの1週間後に拘束され、まだ拘束を解かれていない。(c)AFP